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半沢直樹では金融機関の就職人気は上がらないと思う理由

投稿日:2013年8月27日 更新日:


半沢直樹を見て、メガバンクへの就職を目指す学生が増加中!?という記事。
まぁもともと週刊ポストなので、適当っちゃ適当ですが
http://kanasoku.info/articles/22702.html

半沢直樹がいなくても金融機関はもともと人気就職先である

記事中にあるようにすでに春の時点で人気企業ランキングは金融機関独占。
別に半沢直樹関係なしに金融機関は人気なのだ。

2014年度新卒人気企業ランキング
01位 日本生命保険
02位 東京海上日動火災保険
03位 第一生命保険
04位 三菱東京UFJ銀行
05位 三井住友海上火災保険
06位 三菱UFJ信託銀行
07位 みずほファイナンシャルグループ
08位 三井住友銀行
09位 三井住友信託銀行
10位 明治安田生命保険
(日本経済新聞社調べ)

一番人気は保険、つづいて銀行という感じ。
そしてこの記事の中での、金融機関が人気である理由の4つも比較的的を射ているように思うが、
もっとしっかり分析するのであれば以下のような要素に分かれていくのだろう。

まず、人気が出るという以前に、どういった側面で人々が「この会社いいな、就職したいな」と思うか、について考える必要がある。
最初にあるのは個人→会社と会社→個人の分岐である。
個人→会社という自分自身もしくは親・友人からの評価、そして会社→個人という会社側からのアプローチによるものである。

個人→会社という分岐の中では、個人=自分or周囲(親・友達)などが考えられるが、
この要素の中で重要なのは、
①知名度:自分・他人がその会社・業務を知っているか(もちろんいいイメージで)
②到達確度:自分がその業務につける可能性は高いか
③安心感:将来的な安心感があるか
である。
就活において重要なのは「そこでずっと働く自分が想像できるか」なのだ。
まず、BtoCの要素を大きく持つ金融機関は①の業務に関する知識については十分。窓口を見たことはあるし、みな銀行口座を持っている。保険だって、海外旅行にでも行けば加入することはあるし、あれだけテレビで保険のCMが流れていれば、生命保険くらい知っていて当然である。
また②の受かる可能性について、金融機関は絶大だ。リテールの窓口業務がある限り、雑務は延々とある。
保険ではセールスのおばちゃんだっているのだから、女性にとっても目指しやすい。
実際、2013年の企業新卒採用数ランキングによると、1位は三菱UFJ銀行は1300人、3位三井住友銀行850人、4位日本生命800人、10位大和証券グループ490人など、やはりリテール営業を必要とする金融機関は強い。
③の安心感だが、これも問題はない。大企業だからだ。本当は大企業だからと言って潰れないとは限らないのだが、就活生の大多数にはそんなこと関係ない。誰も保険や銀行がつぶれることをイメージしない。親の世代にとっても、巨大銀行など誰でも知ってるお世話になっている企業は周囲ウケも抜群なのだ。

次に企業→個人の要素である。
もちろん、上記で挙げたような大規模な採用予定人数を提示している時点でかなり強いのだが、同時に大企業であるがゆえに新卒採用にかけられる労力と投資を積極的に行える体力が彼らにはある。

描かれ方がこれまでと違うという点で本当に半沢直樹で金融機関就職人気は上昇するのか極めて疑問である

個人的にはあのドラマを見て金融機関の人気が上がるのであれば、それは歓迎すべきだろう。しかし、実際にはそうなるとは思えない。理由は3つだ。

まず、学生の過ごしてきた社会的背景だ。
あのドラマは完全に銀行というドロドロの舞台で奮闘する主人公を描いているので、今どきの「草食系」で「ゆとり」の学生達にとっては「大変そうだなぁ」という印象しか与えないと思うからだ。まさに競争の世界である。
現在は競争ではなく、個性の時代である。ナンバーワンにならなくていい、もともと特別なオンリーワン、なのである。
そういう教育を受けてきた人間が競争を避けたがるのは自然である。(彼らのせいではない、と思う)
彼らは40代のオジサン世代のような、モーレツ社員ではないのだ。モーレツ社員というと聞こえがいいが、今どきの言葉で言えばそれは社畜に過ぎない。
(それはそうと、社畜とはすばらしい造語である。家畜が家で飼われる畜生であるならば、会社に飼われるのは社畜であるというのは分かりやすい)

加えて、流行ドラマがあるとその主人公の職業がはやるというが、それはあくまでその職業がかっこよく描かれている場合だ。
「動物のお医者さん」でも「ハゲタカ」でも主人公はその職業と共にかっこよく描かれている。むしろその職業の代表例として主人公があるのだ。
しかし、半沢直樹の場合は違う。どちらかというと、半沢直樹は職業と戦うのである。銀行に属しながら銀行は敵なのである。これはほかのドラマと大きく違う点だ。

最後に、これはつまらない理由だが、すでに金融機関人気は高く、上昇余地は限られているという点だ。
すでに人気者の芸人がさらに売れてテレビに出るのは難しいのだ。
上昇余地は限られており、人気がでそうだとなれば倍率が上がることは想像に難くなく、先に挙げた②の「自分が入れるのか」という点に悪影響を与えるのである。

よって、僕は半沢直樹では金融機関人気は高まらないと思う。

-メディア, 就職

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