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「年収1000万円超のビジネスパーソンに聞く、就活生にオススメしない業界」調査で金融業界が弱い本当の理由。

投稿日:2014年2月5日 更新日:

「就活生にオススメしない業界」に色濃く見える業界色

年収1000万円超のビジネスパーソンに聞く、就活生にオススメしない業界というのが面白い。

エリートビジネスマンへのアンケートでは、金融業界とリテールが圧倒的に人気がない。
お薦めしない業界は「銀行」(28%)がトップ。以下「生保・損保」(27%)、「証券」(26%)、「信販・クレジットカード・リース」(24%)、「百貨店・スーパー・コンビニ」(21%)という結果。これらの業界は、商社がメーカーに比べてグローバルでないという点が気にかかるらしい。

出典:ビズリーチ
出典:ビズリーチ。

金融そしてリテールはグローバルでない点は事実だろう。
リテールは国内事業がメインであることから、当然グローバルとはいいづらい。
また、金融は経済は世界でひとつにつながっているため、当然日本の経済を語る上では海外の情報に精通することが必須であるとはいえ、実際に海外に出て何かをすることは少ないだろう。
一方で、商社や大手電機メーカー、自動車メーカーは、元気のなかった国内消費や円高の影響なども含め、海外拠点の数は年々増しているし、その中の社員の海外赴任の可能性だって高まっていよう。

アンケートの回答者の業種にバイアスはないのか?

ただ、年収1000万円超のビジネスパーソンの構成(アンケートに答えた人の層)について、このアンケート調査の発表資料では触れられておらず、分からない。
この「アンケート回答者の属性」によっては、結果にバイアスが掛かるのではないかと思うのである。
実際、業界別の平均年収から推察するに、結局年収1000万円超の人というのは商社か金融(特に銀行・証券)が多いのではないかと思う。

金融マンと商社マンは自業界についてどう感じるか、景気から探る

では、実際に金融マンと商社マンは自業界についてどう感じているだろうか?
それについて推察するのに、ひとつ指標として株価があろう。
以下が三菱商事と三菱東京UFJフィナンシャルグループの株価の推移(過去10年)である。
特に近年、多くの人にとって印象深いのが2008年夏に起こったリーマンショックと、その後の景気停滞期である。

8306三菱東京UFJフィナンシャルグループと8058三菱商事の過去10年の株価の推移

これによって大きく違うのは、株の大暴落後の商社の急回復と銀行の低迷である。
年収1000万円超のビジネスパーソンが商社マンと金融マンだと想像してほしい。
そして彼らがアンケートに答えているのである。
そのアンケートにおいて、人気業種は何になるか。
これまで不景気に苦しんだ金融業界の人は自虐的で「金融はやめとけ」と思う一方、
景気の良かった商社マンは自己愛が強く「うちの業界いーぜ!」と答えているだけなんじゃないの?と思ってしまう。
簡単に言えば、商社マンは「うちの調子はいいし、うちでしょ!」、金融マンは何となく商社のことを知っているし「苦しいうちはやめた方がイイ…」となるだろう。
それだけのことではなかろうか。

金融業界のこの5年は苦しみの淵

08年のリーマンショック(金融危機)以降、金融業界は苦しみの淵にいた。
レバレッジを効かせてリスクを取る事業展開を行っていた海外の金融機関に比べれば、リスクを取ってこなかった(それも不良債権の処理などに追われていたため、という理由だが)日本の金融機関に対するダメージは少なかったのだが、それでも金融機関を取り巻く環境は極寒の中のようであり、金融マンはその環境への対応に追われていた。

絶好調の5年であった商社

一方、商社はどうだろうか?
金融機関のリスクが高まり、各国政府は金融緩和を行い、お札をじゃぶじゃぶと刷る。そんな中で、世界の投資マネーは「じゃぶじゃぶに刷られて1枚の価値が下がる現金よりも、現物のモノを持ったほうが自分の資産価値を高められる!」という流れになった。
資源価格(原油価格や石炭、鉄鉱石など金属)の価格は大幅に上昇。金の価格が跳ね上がっていったことも記憶に新しいだろう。
00年頃には死にかけだった商社(02.3期に1164億円の最終赤字を計上した丸紅の株価は倒産株価をはるかに下回るところまで暴落し、潰れるとまで言われていた)の業績は、資源価格の高騰の恩恵を受けて、一気に過去最高益をたたき出すこととなる。社員にはボーナスがどんどんどんと支払われただろう。
基本給6か月分のボーナスが年2回支払われていた(つまり年収=基本給×2!!)。
それは商社マンは自分の業種を勧めますよね…もちろん。

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