外銀から戦コンに転職した僕のブログ

外資系投資銀行フロントオフィスを経て、外資系戦略コンサルティングファームで働いた僕が書く、業界の話とか学歴の話とか

就職

会社選び。20年前の就活人気ランキング上位から学ぶ大切な判断基準

投稿日:2017年3月24日 更新日:

投資信託と就活は似ている

面白い視点の記事が投信1に載っていたので、取り上げたい。

”投信1”はそもそも投資信託入門メディアなので、投資を考えるときのひとつの基準として、就活人気ランキングもあるよね、というところから『20年前の就活人気ランキング上位企業がその後どうなったか』を、営業利益と株価を基準として分析した良記事だ。

将来は転職が当然の時代になるのかもしれないが、その可能性があったとしてもやはり就職活動も投資と同様に、あなたにとって”長期投資”である可能性は高い。
就活人気ランキング上位企業のその後。栄枯盛衰の”天国と地獄”

98年の各業界の人気トップについて記事で推移を見ている。

民生エレクトロニクス:ソニー(6758)
産業エレクトロニクス:NEC(6701)
情報・通信:NTT(9432)
運輸:全日本空輸/現ANAホールディングス(9202)
保険:東京海上火災保険/現東京海上ホールディングス(8766)
商社:三井物産(8031)
サービス:電通(4324)

どの会社もブランドはさすがに今も残っており、どうにか潰れずに頑張っている。しかしご存知のように、ソニーはずっと苦しんできているし、JALは一度潰れたし。

就職先人気企業の利益は大きく減った

営業利益に関してはソニー、NECは98年の6割、三井物産は3割となっている。

これを見ると、ソニーやNECの営業利益は約20年で半分程度にまで減少、三井物産は3分の1程度にまで減少しています。各社は業績悪化や一時的な損失の膨らみなどがあり、収益体質が構造的に悪化したとは言い切れない部分がありますが、安定的に成長しているとも言えない現実があります。

三井物産の3割というのは衝撃的かもしれない。今、商社はノリノリなんじゃないか、と思っている人もいるだろう。

ちなみに当時は当時「商社不要論」という話もあり、2000年頃からの商社冬の時代を迎える時期であった。丸紅なんか潰れるって言われてたんだから。

当時、単純に商品を右から左に流すだけでは何の付加価値も生み出せていないという話になりつつあったのだ。そんな時期からの3割(つまり7割減!)は今がどんな状態なんだ?と思うかもしれない。商社ダメじゃね?と思わないでほしい。これは記事にも書かれている”構造的な変化”があっただけである。

右から左に流すだけではダメだということで、そういうビジネスから脱却し、資源などへの投資を行い、商社は”商社”から”投資家”になったのである。その結果、営業利益という”自分で稼いだ利益”を積み上げる会社ではなく、営業利益の外の利益、つまり”投資先から巻き上げる上納金”を積み上げる会社になっただけである(だから直近ではもう営業利益というものを開示=発表しなくなった)

株価についてはまた別の世界が広がる

だから、株価について見ると全く違う景色が見える。20年前の株価を超えているのは三井物産の1社だけなのである(ちなみに、市場平均であるTOPIXは当時1100−1200、今は1500なので”上がっているほうが普通”である)

5銘柄中4銘柄が100を割っており、NECは約20年で株価が5分の1程度まで下落してしまいました。そのほかにもソニーは約40%下落、ANAも約50%下落しています。

つまり、”20年ではやはり事業転換していくことなく単純に成長を継続できるほどの会社はない”のだ。

そういう意味で、就職という”長期投資”を考える場合には、その会社の過去を振り返って、”変わってきた経験”があるのかをひとつの重要な基準として見てもよいのではないだろうか。

-就職

執筆者:

関連記事

三井物産

三井物産が新社長を発表!私大出身者の社長”ゼロ”の壁は壊せたか?

三井物産の次期社長が発表された 数日前に商社の過去の社長の学歴を整理するエントリーを出していたら、ちょうど三井物産の社長が変わるというニュースが飛び込んできたから、その学歴が前に調べた三井物産の過去の …

メガバンクの歴代頭取(社長)の学歴

【就活生必見】メガバンク(都銀)の頭取の学歴から見る学閥の状況

さて、もう9月。 インターンを夏にする人もしない人も。 猫も杓子も「就職活動」(シューカツ)というものを意識し始めるお年頃だろう。 そうなるとどうしても気になる学歴についてのお話。 最近は銀行・証券の …

伊藤忠商事の外観

伊藤忠の歴代社長は主要都市型?私大に不利は他と変わらず

大阪発祥の伊藤忠商事、関西の大学が強いのか? 商社の社長の学歴のシリーズ第5弾は 伊藤忠商事 です。大阪が発祥の地である伊藤忠商事。非財閥系商社の最大手で、丸紅と元は一緒です。 となると、関西の大学が …

就職活動中の学生へ。学歴フィルターは存在するのか?

|| 学歴フィルターは存在するのか―もちろん答えは”Depends”だが 最近、就活生の就職活動が活発化しているためか、非常によく採用についての意見を聞かれることがある。 そこ …

伊藤忠商事の外観

【伊藤忠商事歴代社長の学歴】2018年度就任予定の社長の学歴は?私大ゼロはくつがえされたか?

伊藤忠の社長の学歴からは国立大重視が見える いまや就活生に大人気の伊藤忠商事。2018年4月に伊藤忠商事は社長が交代。次代の社長の学歴は?これまでは私大の方の夢を打ち砕く、国立大のオンパレード。しかも …